令和6年10月6日「みどりのじかん特別編~クモ~」
身近な虫でありながら、知らないことばかりのクモの世界に案内してくれたのは、日本蜘蛛学会会員で多くのクモ観察会のほか自然環境保全の学校の教員も務めた加藤輝代子先生です。
クモの体のつくりや食べ方、オスメスの見分け方、 クモの糸の種類、生活や狩りの仕方はクモの種類で異なり色々な生き方があることなど、マニアックで面白い体験と楽しいお話の数々。
こどもたちもお家の方も始終知的好奇心を刺激され、熱心に観察をしたりメモを取り、笑いが生まれ、「へぇ!そうなんだ!」「はじめて知った!」「面白いね!」と瞳を輝かせてクモの世界に引き込まれていました。
多くのクモが1年以内の寿命で死んでしまうことも驚きでしたね。
先生が持ってきたジョロウグモのオスメスの生体の観察だけでなく、実際にユニークな採集専門道具を手に、フレンズ本町の敷地内にいるクモを採集しました!
みなさん目が良く、予想以上に見つかりました。
参加者同士で 「いたよ!」「みつけたー!」の声に火がついて、負けじと見つけ出そうと盛り上がり、見つけた人はとても嬉しそうでした!
採集したクモは先生が同定(種の特定)をしてくれて、みんなで観察しました。見つかったクモは、
・アダンソンハエトリ
・シラヒゲハエトリ
・シロホシヒメグモ(画像ではマダラヒメグモとなっていますが誤りです)
・イエユウレイグモ
の4種でした。採集したクモは最後にこどもたちとリリースしました。
先生いわく、フレンズ本町はアダンソンハエトリの城だそうです。みなさんのお家でよく見かけるクモも、ハエトリグモの仲間が多いそうですよ。
とても特色ある結果となりました。
「クモは頭に血がのぼらないの?」「クモはどのくらい食べるの?」「クモはどんなところに糸を張るのが好きなの?」「飛んでいく目的地は決めているの?」「カブトムシやトンボも食べるの?どうやって食べるの?」といった質問にも先生は答えてくれました。
今回参加したみなさんは、学校で一番クモに詳しい人になったのではないでしょうか!?
クモは生態系ピラミッドの中間にいて、様々な生き物と繋がっていること、種類によって色々な環境を選んでいることもわかりましたね。
クモは人が嫌う虫のワーストに入りますが、クモですらいないような場所は本当に生き物が少なく自然が乏しいことを示しています(指標)。
みどりのじかんのメンバーのこどもたちと、フレンズ本町の外花壇も、数年後は花に居るクモや大きな虫をとらえるクモなども観察できるような、自然度の高い場所に育てていけるようにがんばりたいね!とまた目標ができた気がします。
今回の体験が、参加されたみなさんのこれからの「目」に映る景色を、より豊かで面白いものにすることに繋がれば幸いです。
講師の先生、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!