令和5年8月24日「みどりのじかん~藍染め~」
ご参加下さる皆さまのおかげで、みどりのじかんはここまで継続することができています。今回はついに藍染めに挑戦することができました!
使用する染料のもとは、 春に「アイの種まき」 で子どもたちが蒔いた丸葉藍(マルバアイ)の乾燥葉です。収穫祭で摘み取った葉も合わせて、当日までに全部で60gくらいを収穫することができました。
こちらのアイには、「~植物の色あそび~」 でも親しみました。
今回染める布の素材は綿か絹。綿の布だけに豆汁処理(ごじるしょり)を施しました。なんで?どうして?と興味を持ってくれたので、綿と絹の違いや理由をお話しました。
乾燥葉を煮ただけでは青色の元になるインジゴを引き出せないため、今回は2種類の化学薬品を用いる「化学建て」を行いました。
染色液の臭いが強いため、染色は風通しの良い屋上で行いました。
染色液に浸けているときは黄緑色に見えていた布が、 染色液から取り出して水に泳がせた瞬間、きれいな空色に変化しました!
それぞれの風合いで染まったきれいな布たち。一番手前は絹です。
お手伝いをしてくれたハカセ(スタッフ)が、色が変化する不思議「酸化と還元」のお話をしてくれました。自由研究にしたいと、自分でも勉強をしてきたお子さんもいて、経験や知識がより深まった様子でした。
染め上がり、絞りを解いてみると、「きれい!!」と感激の声が響きます。
その色とコントラストと絞り模様の美しさに、「1万年見ていられる…」としみじみ呟き、 うっとりとするお子さんもいました。どんな風に模様が出ているか、全体の色はどんなに綺麗か、期待にドキドキしながら布を広げた瞬間の感動は、忘れられない体験になったと思います。
「見て!」「撮って!」と、素敵な笑顔で布を広げて見せてくれました。
「売れるね!!」と出来栄えを称え合う様子も。
希望者は工作室に戻って、「たたき染め」も体験しました。
「こんなに簡単に、こんなに素敵に染められるんですね!もっと早く知っていれば…!」「アイの鉢ってかわいいですね、リビングにあってもいいかも。遊びたいときに遊べるし」と、保護者の方もすっかりアイに魅了されたご様子でした。
子どもたちは、とにかく夢中で次々に葉の模様をつけていました。
酷暑にアイを育てた中で、講師は自然に雨が降ることの有難さを強く感じました。私たちは水道をひねればお水を得られるけれど、外の植物たちはそうはいきません。
藍染めを通じて、綿や大豆や絹などの自然の恵みと、それに関わる人や、活用の知恵にふれることができました。
その楽しさや、生き物としての様子を知ったみんなの心には、きっと自然を大切にする気持ち、自分の暮らし方を工夫する気持ちが育まれていることでしょう。